客席のシェリー

好きなものを観客目線で語るだけのブログです

23歳女が人生で初めて脱毛した話

 

私には彼氏がいない。

好きな人もいない。

職場はおじさんばっかり。

ついでに言えば金もない。

5日きっちり社会の荒波に揉まれ揉まれ、このままいけば漬物にでもなりそうな、23歳漬物女とでも言っておこう。

 

そんな私がなぜ脱毛しようと決意したか。

それはモテるためではない。

今どき脇毛がないくらいでモテるなんてことはありえない。

それくらい分かってる。

 

女性に求められる美の基準は色々あれど、なぜか毛がないことは基本中の基本のように言われがちだ。

だがなぁ男性諸君。

毛というものは身体に自然に生えているものであって、それをつるつるにしようと思うとそれは時間と金と痛みが伴うのだよ。

ピンと来ないと思うけど。

 

話が逸れた。

私が脱毛しようと思ったのは少しの好奇心と、あと職場でおじさんに理不尽に怒られた時に

 

てめぇ誰に怒鳴ってるか分かってんのか?ん?40万かかったつるつるの身体を持つ私だぞ。あ??

 

って心の中で見下すというしょうもない理由のためだ。

 

随分前フリが長くなってしまったのでさっそく本題に入りたい。

 

あれは晴れた日曜日。

お気に入りのワンピースとゆるふわにした髪。

きっちり化粧をして(顔脱毛もあるからファンデーションは塗ってないけど)、全身の毛をしっかり剃ってクリニックに向かった。

 

これも気持ちの問題だ。

化粧も洋服も女の鎧。

私はこれから戦に行くのだから、武装は基本。

あるいは新しいことにチャレンジする自分を鼓舞するための儀式と言ってもいい。

 

受付の綺麗な看護師さんに名前を呼ばれ、まるで診察室のような一室に通された1分半後には全裸でベッドに横たわっていた私。

 

調理台の魚の気分でこれから起こることに不安が募る。

若い男のお医者様が部屋に入ってきたことにちょっと驚きながらも、もはやここまで来て羞恥心なんてもんは捨てた。

あんなところやこんなところをこれから両脇に控える綺麗なお姉さんに見せるのだから。

 

まず背中の剃毛からはじまる。

こっっしょば!!

頭の中は、動いちゃダメだ動いちゃダメだ動いちゃダメだと私の中の碇シンジが暴れ狂っていた。

この時点で私は鳩尾とか殴って気絶させてくれとすら思った。

前途多難だ

 

そんなこんなで背中を当ててもらい、次は胸とお腹に当ててもらう。

正直この時には既に悟っていた。

さっきも言ったが羞恥心は燃えるゴミに出した。

こうなるとほぼ無敵。

内なる碇シンジも今や碇ゲンドウと仲直り出来るくらいには穏やか。

残酷な天使のテーゼが流れる脳内で優雅に脱毛されていたが、最後の最後に来たそう、vio

 

いっっっったい!!!!!!!

 

あかん、恥ずいとかやない、痛い。

パターン青!!使徒です!!

 

戦い終わって鏡に映った自分といえば

あれ台風の中歩いてきたんだっけ

 

髪はボサボサ、アイラインなんか引いてたのか引いてなかったのか分からない。

でもそんなことが気にならないくらいには疲れていた。

 

ここまでやれ疲れるだの痛いだの色々言ってきたが、1番言えることはやってみてよかったということだ。

毛がないだけで随分と垢抜けたような気持ちになるし、手入れも楽。

あと職場でドヤ顔できる。

 

もし一歩踏み出すことを恐れてこのブログに辿り着いた人は、ぜひ踏み出して欲しい。

内なる碇少年があなたの味方になってくれることを保証しよう。